日刀保京都府支部12月鑑定・鑑賞会

12月21日、京都府立文化芸術会館にて、日刀保京都府支部入札鑑定会及び鑑賞会が開催されました。

今回は鑑定刀5口、そして鑑賞刀として厳重な管理のもと、重要文化財2口を含む3口が特別に用意されました。

鑑定刀

 1号 太刀  銘 守重(畠田)   重要刀剣

 2号 脇指  銘 備州長船兼光   重要刀剣
          延文▢年三月日

 3号  刀  銘 肥前国住藤原忠広 重要刀剣
          (初代忠吉献上銘) 

 4号  刀 無銘 伝青江      重要刀剣

 5号  刀 無銘 伝当麻      重要刀剣

鑑賞刀

 1号 太刀  銘 来国俊       特別重要刀剣

 2号  刀 額銘 国俊(二字国俊)国指定重要文化財

 3号 太刀  銘 国行(来)   国指定重要文化財

参考押形

 短刀 銘 国俊(二字国俊)   特別重要刀剣

 短刀 銘 国行(来)(再刃)

 太刀 銘 国行(来)

 太刀 銘 国行(来)       重要美術品

 太刀 銘 来国俊

1号 太刀 守重

2号 脇差 長船兼光

3号 刀 初代献上銘

4号 刀 無銘 伝青江

5号 刀 無銘 伝当麻

鑑賞刀

1号 太刀 銘 来国俊

2号 刀 額銘 国俊(二字国俊)

3号 太刀 銘 国行(来)

参考押形

太刀 銘 国行(来)

太刀 銘 国行(来)

太刀 銘 来国俊

短刀 銘 国行(来)

短刀 銘 国俊(二字国俊)

今回の鑑定刀1号は、畠田守重という現存数が少ない刀工の作品。作風も長船寄りで個銘当ては困難なもの。3号は普段の作風とは異なる初代忠吉の写し物。4,5号は「伝」がつく無銘重刀など、鑑定刀としてはハイレベルな作品が多く、入札にご参加の皆さんはそれぞれの見立てを巡らせながら、頭を悩ませていました。

鑑賞刀の方は、来派の陰陽の出来について、また二字国俊と来国俊は近年同人説がほぼ固まりつつあること、また国行と二字国俊の短刀の事などが解説され、大変貴重な3口を鑑賞させて頂きました。

この度も京都府支部鑑定・鑑賞会のために、大切な御刀をご提供いただきました皆様、誠にありがとうございました。