小道具講座
2月8日、京都市国際交流会館に於きまして、岐阜県より小窪和博先生をお招きし、小道具講座を開催いたしました。
先生は刀装具研究の大家、小窪健一先生の御子息であられ、その豊富な知識と実見に裏打ちされたご講義は、大変意義深いものとなりました。
主題は「鉄鐔の錆」。

近年、鑑賞市場において好まれる鉄鐔の錆色の中には、薬品等により作為的に施されたものも少なからず存在すること、そして真に時代を経た自然な錆を宿す優品は決して多くはない現状について、強い問題意識をもって語っていただきました。
表面的な色合いに惑わされることなく、鉄味そのもの、地鉄の力を見極める眼を養うことの重要性を、改めて胸に刻む内容でありました。
また、刀の斬撃を受けたとされる傷がある鐔についても言及が。
これまでそのような実戦痕を持つ鐔はほとんど存在しないといわれており、仮にあったとしても価値を減ずるものと見なされてきました。しかし実際には相応の例が確認でき、それらを単なる「疵」として退けるのではなく、刀身における誉傷と同様に、歴史を伝える痕跡として尊重すべきではないかとのお話でした。
今回の講座は、鐔を単なる装飾品としてではなく、時代を生き抜いた武具として捉え直す機会となり、参加者にとって大きな刺激と学びをもたらす講座となりました。
小窪先生にはご多忙の中ご来京賜りましたこと、支部一同心より御礼申し上げます。

〝時代の気風〟反映の鐔 奈良ゆかりの作品も – 乱世を生き抜いた名品掲載 |奈良新聞デジタル
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