日刀保京都府支部入札鑑定会

日刀保京都府支部5月例会が開催されました。

1号 太刀  銘 清綱(重要刀剣)
2号 短刀 無銘 行光(重要刀剣)
3号  刀  銘 肥前佐賀住国広
4号  刀  銘 正利(坂倉関)
5号  刀 無銘 延寿(重要刀剣)

1号 太刀 清綱

2号 短刀 行光

3号 刀 肥前国広

4号 刀 坂倉関正利

5号 刀 延寿

1号清綱は柾気ゼロの精良な地鉄に鎌倉末期長船調の明るい刃を焼いていて難問。
重美の清綱太刀が本部鑑定に過去3回以上使用されており、毎回「非常に難しい」と解説されていますが、難易度はおそらくその太刀を上回ると思われます。
2号行光は最上クラスの地鉄。正宗の極めが来てもよいのではないかと思える名品です。
3号肥前国広は、忠吉本家に生涯をささげた故、現存数の少ない刀工。強く抜群の地鉄。
4号正利も皆さん悩まれました。村正との関係が深かったといわれる刀工で、今回の刀も初代村正に似ます。
5号延寿。延寿の帽子や地鉄の見極め方について学ぶ機会となりました。

しばらく前から会場後方にて、ホワイトボードを使用して初心者さん向けに刀の見所の解説が行われています。
入札鑑定のヒントというよりも、その刀のどこを鑑賞すべきか、どこに注目すべきかをお知らせする内容です。

今回も大切な御刀をお貸し下さったみなさま、誠にありがとうございました。